共済年金制度のあらまし
年金の併給調整
公的年金制度では、1人1年金が原則です。年金受給者の方が、複数の年金を受けることができる場合又は他の公的年金制度の年金を受けることができる場合には、原則として、いずれか一つの年金を選択することとなり、他の年金の支給は停止されます。これを「併給調整」といいます。
ただし、同一給付事由による年金は、併せて受給できます(同一給付事由とは、年金受給権の発生が同一の場合をいいます。)。
同一の給付事由による併給
老齢厚生年金、障害厚生年金又は遺族厚生年金の受給権者は、それぞれ、原則としてこれらと併せて老齢基礎年金、障害基礎年金又は遺族基礎年金を受給することができます。 |
老齢厚生年金と老齢基礎年金
また、2つ以上の厚生年金被保険者期間を有する場合についても併給されます(例「第3号厚生年金被保険者期間に係る老齢厚生年金」と「第1号厚生年金被保険者期間に係る老齢厚生年金」など)。
●第3号厚生年金被保険者と第1号厚生年金被保険者
同一の給付事由に基づく障害厚生年金と障害基礎年金
同一の給付事由に基づく遺族厚生年金と遺族基礎年金
遺族基礎年金、障害基礎年金等との併給
給付事由が異なるときでも、次のような場合は併給されます。 |
遺族厚生年金と遺族基礎年金又は老齢基礎年金
遺族厚生年金の受給権者が65歳に達しているときは、遺族基礎年金か自分の老齢基礎年金のいずれかを選択できます。
老齢厚生年金又は遺族厚生年金と障害基礎年金
65歳以上の障害基礎年金の受給権者が、老齢厚生年金又は遺族厚生年金の受給権者である場合には、それぞれ老齢厚生年金又は遺族厚生年金を障害基礎年金と合わせて受給することができます。
年金払い退職給付の併給の調整
複数の「年金払い退職給付」の受給権が発生したときは、本人の選択によりそのいずれかを受給することになります。
65歳以上の遺族厚生年金の受給者の方に係る併給調整の特例
遺族厚生年金を受けている方が65歳未満のときは、遺族厚生年金か自身の(特別支給の)老齢厚生年金のどちらかを選択することになります。
65歳以上で自身の老齢厚生年金を受けられるときは、自身の老齢厚生年金がまず全額支給され、遺族厚生年金と自身の老齢厚生年金との差額が遺族厚生年金として支給されます。